地域医療日誌

新しい医療のカタチ、考えます

反論も科学的に

いわゆる「医療否定本」について 反論は感情論ばかり 解熱薬で症状は長引く いわゆる「医療否定本」について ちょうど記事を書いたばかりのタイムリーな話題だったので、書いておきたいと思います。端緒となったのはBLOGOSのこちらの記事。 「医療否定本も抗…

放っておくことは思いやりですか?

「思いやり」という不思議な力 プラセボ群の予後 「思いやり」という不思議な力 地域医療ジャーナル 2017年6月号を発行しました。会員制のウェブジャーナルですが、記事も充実しておりますので、ぜひ読者登録の上、お読みいただければと思います。 cmj.publi…

エビデンスを知ったところで無力ですよね?

処方決定権という壁 処方に関係ないことならできる 処方の際にはぜひ質問を このブログで何ができるようになりますか? - 地域医療日誌 について、もう少し考えてみたいと思います。 処方決定権という壁 例えば、自分のかかっている病気に対して、ある治療に…

高齢者の睡眠時間は7時間前後が長生き

睡眠時間と総死亡の関係 メタ分析(da Silva, 2016年) *1 長くても短くてもダメ 睡眠時間と総死亡の関係 最近、なぜか睡眠関連の記事が多くなっていますが、今回も睡眠について。それも睡眠時間と真のアウトカムである総死亡や心血管死亡との関係について検…

犠牲で成り立つ地域医療を変えるひとつのモデル

へき地の複数の診療所を複数の総合医が支える 一人の犠牲ではなくネットワークで支える 幅広い診療ができる医師がカバーする 地域医療に関する記事の紹介です。 「地域医療日誌」というブログ名から、これまでこのような記事を期待して来られた方も多かった…

かぜは寝て待て

質問 かぜで医療機関を早めに受診したほうがよいですか? かぜをひいても何もする必要はありません こんなときには医療機関の受診を エビデンスは? まずはやってみよう かぜをひくと早めに市販薬を準備したり、医療機関を受診したりする人がたくさんいます…

このブログで何ができるようになりますか?

ブログで何ができるようになるのかなんて考えてなかった このブログでできること 1.もう少し健康を気にかけずに暮らせるようになるかもしれません 2.その理由や判断材料がはっきりします 3.エビデンスをどう使うかが身につきます ブログにも参考になる…

基本研修ハンドブックが5年ぶりの改訂

本の紹介です。 ぼくも少しだけ関わっておりますので、宣伝という形になります。 興味ある方は、ぜひともクリックを(笑)。 日本プライマリ・ケア連合学会 基本研修ハンドブック 作者: 日本プライマリ・ケア連合学会 出版社/メーカー: 南山堂 発売日: 2017/…

7年猶予で本当にいいですか?

無益性の拡大解釈のゆくえ - 地域医療日誌 につづきます。 ブラックな医療業界 過重労働を政府が追認 応召義務とは 医師は例外に 医療業界は努力が足りない 医療現場の過重労働と無益性の拡大解釈 ブラックな医療業界 すでに限界に達している医療現場。これ…

あらためて、癒しとは何か?

癒しとは何か 癒し手の3つの特徴 癒しの定義 失われた医療の社会的役割 3つの特性を取り戻すべきか 癒しとは何か これまで「医療と癒し」について、まるで特集のようにこのブログに思うことを書き綴ってきました。その時々に考えたことを思うままに書いて…

抗うつ薬で眠れるようになりますか?

不眠にデジレルは有効? ガイドライン(Sateina, 2017年) *1 ランダム化比較試験(Walsh, 1998年) 睡眠障害には効果なし 不眠にデジレルは有効? 睡眠障害のある人にデジレル(一般名 trazodone)が処方されていました。 デジレルは抗うつ薬ですが、鎮静効…

スマホは睡眠に影響しますか?

スマホ依存ポスターが議論に メタ分析(Carter, 2016年) *1 スマホで睡眠の量も質も低下 結果の解釈には注意が必要 研究が追いついてない スマホ依存ポスターが議論に 日本小児科医会と日本医師会が発表した「スマートフォンを使うと学力が低下する」という…

無益性の拡大解釈のゆくえ

地殻変動がはじまっている 終末期の蘇生中止 無益性の拡大解釈が拡がる懸念 すべり坂 無益性の定義 いろいろと取りかかっている他の仕事に気をとられ、久しぶりにブログに戻ってきました。(ストック記事の予約投稿でブログは定期配信されています。) 地殻…

あわてて在宅酸素を導入する必要はない

ただ酸素を与えればいいのか? につづきます。 COPDではどうか? ランダム化比較試験(Albert, 2016年) *1 やはり差が出なかった! COPDではどうか? 急性心筋梗塞でさえ酸素の効果は微妙なところだということがわかりました。 慢性疾患ではなおさら、その…

かぜに抗菌薬が処方されなくなっている?

特定の抗菌薬使用量を2020年までに半減 抗菌薬はすでに現場では使われてない? 他の調査では40-60%、過半数が第3世代セフェム かぜに対して抗菌薬の効果があまり期待できないことは、このブログの読者のみなさまはすでにご存知かと思います。 今回はそのエ…

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