地域医療日誌

新しい医療のカタチ、考えます

いよいよぼくらの出番だ

10年つづけたが発信力はまだまだ 情報の信憑性を高める 診察室で一番いい仕事を 読者のみなさま、新年あけましておめでとうございます。 旧年中は、たくさんの方々にお越しいただき、ありがとうございます。 本年もまたご愛顧いただきますよう、心よりお願い…

リスクのない65歳以上では検査すら不要

高齢者の脂質異常は治療すべきか 信頼性の高い二次情報源から レビュー(UpToDate, 2017年) *1 エビデンスは世界共通言語 高齢者の脂質異常は治療すべきか さて、これまで脂質異常症の治療について、つづけて記事を書いてきました。 ここまでのところを少し…

もはやコレステロールを下げる意味がなかった

健康な人のコレステロール下げると危険? - 地域医療日誌 に続きます。 最近の研究から メタ分析 CTT(CTT Collaborators, 2012) *1 やはり死亡が増えてはいないが効果はなかった さらに新しい研究(メタ分析)も発表されています。こちらも同じような結果…

健康な人のコレステロール下げると危険?

つづきます。 リスクの低い人ではメリットがない メタ分析(Smith, 1993年) *1 治療すると死亡が増えた さらにおそろしい実態をご紹介していきましょう。 リスクが低い人にはコレステロールを下げる治療効果が小さくなる、ということをご紹介しましたが、治…

日本人は589人に1人の予防効果

コレステロールは下げなくていいですか? - 地域医療日誌 のつづきです。 日本人の研究では ランダム化比較試験 MEGA(Nakamura, 2006年) *1 相対危険が同じでも治療効果はちがう? 予防できるのは589人に1人 日本人の研究では それでは、日本人の研究では…

コレステロールは下げなくていいですか?

コレステロールの話題、さらにつづきます。 これまでの研究でわかったこと 低リスクでも下げると心臓病は少ないが・・・ ランダム化比較試験 WOS(Shepherd, 1995年) *1 プラバスタチンで31%少ない これまでの研究でわかったこと 日本人では、総コレステロ…

むしろコレステロールが低いほうが危険

日本人の研究からわかるコレステロールのリスクの実態 - 地域医療日誌 につづきます。 もうひとつのコホート研究も同じ結果 JMSコホート研究(Nago, 2010) *1 総コレステール 240mg/dL以上でも総死亡に有意差なし 低コレステロールでは脳出血、心不全、がん…

日本人の研究からわかるコレステロールのリスクの実態

コレステロールはリスクになりますか? NIPPON DATA 80 コホート研究(Okamura, 2007年) *1 ほとんど有意差がなかったのがコホート研究の実態 コレステロールが低い人のほうが死者数が多い コレステロールはリスクになりますか? コレステロール値を下げる…

何もしないより、何かするほうがよいのか?

ブログ開設から10年、何ができたのか 何もしないよりも ブログ開設から10年、何ができたのか 何年つづけたら一人前のブロガーになれるのでしょうか。 大きな舞台に立つことなく、ひっそりとブログ開設から10周年を迎えることができました。 この上ない喜びで…

まだやるんですか?

効果がないなら増やしてみたら? ランダム化比較試験(Farlow, 2010年) *1 2.2点の改善 エーザイが資金源 アリセプト(一般名ドネペジル)をはじめとした「コリンエステラーゼ阻害薬」は、認知症にあまり大きな効果が期待できなかったことが判明したことは…

CMECジャーナルクラブ用語集、電子書籍として出版される

CMECジャーナルクラブからまた新たな電子書籍が CMECジャーナルクラブとは 告知記事です。 ほぼ関連サイトといってもいい、質の高い論文のまとめサイト「CMECジャーナルクラブ」について。 CMEC 公式サイト CMECジャーナルクラブからまた新たな電子書籍が 先…

夜間のこむら返りにビタミンBが有効?

ある薬剤師からの助言 今日の臨床サポート 元論文をさがせ ランダム化比較試験(Chan, 1998年) *1 86%が改善! ある薬剤師からの助言 ある薬剤師から、夜間下肢こむら返りがつづく高齢者にビタミンBやマグネシウムが有効ではないか、との助言がありました。…

音楽に害はないですか?

質問 音楽の治療には害はないのでしょうか? メタ分析から メタ分析(van der Steen, 2017年) *1 アウトカムが設定されていなかった 鋭いご質問をいただきました。 音楽を聞くだけなら害なんてないでしょう、と考えてしまいがちですが、研究となれば検討せ…

医学教育で進歩しているのは自分だった

書評です。久しぶりの医学教育関連書籍のご紹介です。 研修医指南書「今の若者は・・・・・・」って、嘆いていませんか? 指導医講習会の基本的エッセンスを押さえた本です。 例えば、エビングハウスの忘却曲線、ジョハリの窓、マズローの三角形、One-minute …

助成金バイアスについて

メタ分析(Lundh, 2017年) *1 スポンサーに3割増有利な結果が出る 研究の質では評価できていない 以前取り上げた「助成金バイアス」について、2017年のコクランメタ分析が発表されていますので、ついでに確認しておきましょう。 このメタ分析が行われる背…

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