地域医療日誌

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地域医療日誌

変化しつづける地域でともに悩み、考える医療

スマホは睡眠に影響しますか?

スマホ依存ポスターが議論に メタ分析(Carter, 2016年) *1 スマホで睡眠の量も質も低下 結果の解釈には注意が必要 研究が追いついてない スマホ依存ポスターが議論に 日本小児科医会と日本医師会が発表した「スマートフォンを使うと学力が低下する」という…

無益性の拡大解釈のゆくえ

地殻変動がはじまっている 終末期の蘇生中止 無益性の拡大解釈が拡がる懸念 すべり坂 無益性の定義 いろいろと取りかかっている他の仕事に気をとられ、久しぶりにブログに戻ってきました。(ストック記事の予約投稿でブログは定期配信されています。) 地殻…

あわてて在宅酸素を導入する必要はない

ただ酸素を与えればいいのか? につづきます。 COPDではどうか? ランダム化比較試験(Albert, 2016年) *1 やはり差が出なかった! COPDではどうか? 急性心筋梗塞でさえ酸素の効果は微妙なところだということがわかりました。 慢性疾患ではなおさら、その…

かぜに抗菌薬が処方されなくなっている?

特定の抗菌薬使用量を2020年までに半減 抗菌薬はすでに現場では使われてない? 他の調査では40-60%、過半数が第3世代セフェム かぜに対して抗菌薬の効果があまり期待できないことは、このブログの読者のみなさまはすでにご存知かと思います。 今回はそのエ…

ただ酸素を与えればいいのか?

質問 SpO2が下がっているので、酸素が必要ですよね? すぐ準備します! 本当によく聞かれます 急性心筋梗塞の場合 メタ分析(Cabello, 2013年) *1 メタ分析(Cabello, 2016年) *2 酸素でも空気でも同じ結果だった 本当によく聞かれます よく聞かれる質問で…

表現者としての実験?

100万PV 自分の砂場から 表現者へ 100万PV 新年度なので、ということでもなかったのですが。 先日、2007年12月のブログ開設以降、ブログの総累積ページビュー数(PV)が100万PVを越えました。 www.bycomet.com これまでのブログ変遷は 地域医療日誌のあゆみ …

医療で老化に立ち向かうことはできない

長生き欲に蝕まれた日本 そろそろ洗脳から目覚めよ 本の紹介です。 65歳からは検診・薬をやめるに限る! ―高血圧・糖尿病・がんはこわくない 著者献本、深謝いたします。 長生き欲に蝕まれた日本 長寿の人が敬われる日本の文化、それは喜ばしいことかもしれま…

象の背中から飛び降りて

変質しつづける学びのカタチ 虎の威を借る 原著論文募集中 変質しつづける学びのカタチ 「地域医療ジャーナル」告知記事です。ぼくが2015年に創刊し、編集責任者をつとめています。 毎月発行していますが、すぐれたブロガー記者さん達に協力していただき、熱…

どこからが広告で、どこからが誇大広告なのか?

医薬品等の広告規制に違反する? - 地域医療日誌 のつづき記事です。 広告の3要件 誇大な表現? 広告の3要件 ところで、法的には「広告」とはどのようなものと定義されているのでしょうか? 「薬事法における医薬品等の広告の該当性について」(平成10年…

睡眠薬のスボレキサントの効果

睡眠薬で血糖値が下がる? - 地域医療日誌 睡眠薬で血糖値が下がる?|ブロガーズオフィス|note につづきます。 「地域医療」検索 スボレキサント 地域医療 薬剤師の地域医療日誌 地域医療の見え方 pharmacist's record スボレキサント(suvorexant、商品名…

医薬品等の広告規制に違反する?

NHK謝罪文からわかること - 地域医療日誌 睡眠薬で血糖値が下がる? - 地域医療日誌 のつづき記事です。 医薬品医療機器等法 誇大広告等 解説PDFから 医薬品等適正広告基準 睡眠薬(またはオレキシン受容体拮抗薬)を服用すると血糖値が下がる、という科学的…

積極的治療か緩和ケアか?

終末期の迷い メタ分析(Reljic, 2017年) *1 がん終末期患者の予後 どちらを選択するのか 終末期の迷い どこまでも治療をつづけたほうがよいのか、それとも緩和ケアに舵を切ったほうがよいのか、それとも・・・。終末期が近づいてくると、本人そして家族に…

睡眠薬で血糖値が下がる?

NHK謝罪文からわかること - 地域医療日誌 のつづき記事です。 そもそもが代用のアウトカム ⇒ つづきはnoteへ PubMedでは該当研究なし オレキシン受容体拮抗薬と糖尿病 ベルソムラと糖尿病 NHKは何を根拠に報道したのか? 大阪市立大学の臨床研究? 未発表デ…

忘れたい記憶を美しい記憶へ

強い物語が記憶を改変する 音楽も記憶を改変する? 記憶の改変が癒しにつながる? 強い物語が記憶を改変する ツイッターで偶然流れてきたひとつのツイートから刺激され、少し考えが整理されつつあるような気がします。 とりとめもないかもしれませんが、書い…

NHK謝罪文からわかること

厚労省は口頭注意 NHK謝罪文 謝罪文からわかる問題点の要約 厚労省は口頭注意 NHK総合で2017年2月22日(水)午後7時30分から放送された番組「ガッテン!」の「最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎 」。放送後、専門家や学会から内容に問題があるとの抗…

研究費をもらうといい結果が出やすいというのは本当ですか?

理想と現実 横断研究(Ahn, 2017年) *1 経済的支援があると3.6倍いい結果が出やすい 読者としてどうするか? 理想と現実 臨床研究とは特定の企業の利益を目的としたものではなく、あくまでも公平に行われているものと信じたいです。しかし、現実はそうでは…

喘息の吸入はチャンバーでもいいですか?

質問 病院で子供がネブライザーを嫌がってうまくできないのですが・・・。 ネブライザー vs チャンバー メタ分析(Cates, 2013年) *1 小児はチャンバーのほうがいい (画像提供:写真AC) ネブライザー vs チャンバー 急性喘息でERを受診した場合などでは、…

役割があると思うからつらくなる

告知記事です。 届きにくい世界とそのかすかな声 医療者の盲点 役割をいったん捨ててみる EBM実践はじめの一歩 届きにくい世界とそのかすかな声 地域医療ジャーナル 2017年03月号 vol.3(3) を配信しました。月刊ウェブマガジンですが、毎号充実した連載記事…

がんにも音楽は効きますか?

音楽のチカラ シリーズ、さらにつづけます。 メタ分析(Bradt, 2016年) *1 不安や痛みに対しては効果あり 今回はがん患者に対する効果について。 最近のコクランがありましたので、ご紹介します。 メタ分析(Bradt, 2016年) *1 研究の概要 がん患者が、音…

音楽は終末期の痛みにも効きますか?

音楽のチカラ シリーズ、まだつづきます。 これまでわかっていること システマティックレビュー(McConnell, 2016年) *1 終末期の痛みは少ない これまでわかっていること 今回は終末期の音楽療法についてです。 論文の紹介の前に、これまでわかっていること…

喘息には家でパルスオキシメーターを使うべきですか?

質問 喘息と診断されたのですが、家でパルスオキシメーターを使ったほうがよいですか? システマティックレビュー(Welsh, 2015年) *1 該当研究なし 自宅での喘息の管理にパルスオキシメーターが使えないか、と考える人が(医療従事者を含めて)いるようで…

音楽でよく眠れるようになりますか?

音楽のチカラ シリーズ、さらにつづきます。 メタ分析(Jespersen, 2015年) *1 音楽は効果がありそう 今回は睡眠障害に対する効果についてです。 音楽を聞くことは眠り薬として広く使われているようですが、その効果ははっきりしていなかったようです。 音…

読者との距離感を意識する(アンダーライン)

WELQの一件から またも朝日に タダより安いものはない? タッチポイントをふやすなら距離感を考える WELQの一件から 医療情報に関するブログやウェブマガジンなどを運営しているぼくにとって、昨年のあの一件の報道はちょっとした事件でした。 そのことにつ…

音楽で認知症がよくなりますか?

音楽のチカラ シリーズ、さらにつづきます。 認知症に対する効果 メタ分析(Zhang, 2016年) *1 音楽で認知機能は改善しなかった 認知症に対する効果 音楽の癒し効果について、さらにつづきます。 今回は認知症に対する音楽療法の効果を検討した研究です。 …

音楽で手術前の不安をやわらげられますか?

薬としての音楽 メタ分析(Bradt, 2013年) *4 手術前の不安は少なくなるかもしれない 薬としての音楽 医療と癒しについて、少し調べていきたいと思います。 音楽の癒し効果については、医学論文でよく取り上げられることがあります。ざっと調べてみました。…

最期まで自分らしくあるために

「医療と癒し」の話題がつづきます。 まるで日本版キュブラー・ロスのような指南書 死にゆく人も自分らしく 音楽の力 誰も人を癒せない 本の紹介です。 先日ご紹介した音楽療法士 佐藤由美子さんの新刊 (116)死に逝く人は何を想うのか 遺される家族にできる…

「ラスト・ソング」が終末期の患者を癒すのではない

癒しとは何か、医療と癒しの違和感について考えているときに偶然見かけた記事について 医療文脈からの卒業 - 地域医療日誌 に書きました。今回はこのつづきです。 音楽療法士と医療の癒し 緊迫した最期にラスト・ソングという癒し ヒーラーとしての医療者 あ…

インフルエンザの研究をふりかえって

2009年 2013年 2015年 2014-2015年 2016年 備忘録です。タミフルについての過去のブログ記事をまとめておきます。 ぼくの古い記事を読むと、我ながら何を言いたいんだかよくわからない、ということもあります。お恥ずかしい限りですが、まずは並べてみます。…

一枚の絵であっても人を癒すことができる

癒しとは何か 「最後の一葉」から 癒しとは、ベアマンさんの絵のようなもの 癒しとは何か 癒しとは何か。「医療と癒し」について考える前提として、ここは避けては通れない問いです。 主観的な概念だと思いますので、まず自分なりの解釈について、少し考えて…

論文検索が楽にできる方法

ブログ記事の紹介です。 記事はこちら。noteに有料で公開されています。 note.mu 論文検索は効率よく検索できるだけでなく、なるべくストレスが無く、そして何よりも「わくわく」する作業でなければいけません。 そうですよね。さすが青島さん。

抗インフルエンザ薬はどんな人に推奨されますか?

備忘録です。CDCのガイドライン *1から。 抗インフルエンザ薬の推奨されるインフルエンザ合併症ハイリスク群は以下のとおりです。 2歳未満の小児 65歳以上の成人 慢性肺疾患(喘息を含む)、心血管疾患(高血圧のみを除く)、腎疾患、肝疾患、血液疾患(鎌状…

医療文脈からの卒業

看取りの違和感から 医療文脈からの決別 冷酷な医療とあたたかな癒し 看取りの違和感から ちょっと興奮気味に書いています。 あまりの絶妙なタイミングに、完全に眠れなくなりました。 発端となった記事はこちら。音楽療法士の佐藤由美子さんが書かれていま…

医療と癒しについてさらに思索を進めたい

医療と癒し ヘルスケアの商品化と分業化が何をもたらしたか 冷酷なエビデンス あちら側の世界 医療が人を癒そうなんて思わないで ここまでのまとめ 医療と癒し 一冊の本を紹介した2016年のブログ記事を発端にして、「医療は人を癒せるのか」はぼくにとってひ…

後頭神経痛にビタミンB12注射?

出典のない情報は信用しないこと 検索してみると DynaMed *3 UpToDate *4 PubMed (Clinical Queries *6 ) 見つからず、断念 出典のない情報は信用しないこと 後頭神経痛に対してビタミンB12の注射が有効、というネット情報が広がっています。 検索上位のサイ…

仕事のストレスと自殺の関係

働く人全ての意識が変わってほしい - 地域医療日誌 につづきます。 労働時間の管理でいいのか メタ分析(Loerbroks, 2016年) *1 労働時間ではわからない自殺リスク 労働時間の管理でいいのか 過重労働が問題になっています。もちろん、前提として長過ぎる労…

リルテックはALSの生存期間をのばす

以前の記事につづきます。 リルテックはどうですか? メタ分析(Miller, 2012年) *1 生存率1年で9%の差 リルテックはどうですか? 筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する治療について、もう少し確認しておきましょう。ALSの治療、病勢進展の抑制に適用があ…

はじめから夢をみるのではない

新年あけまして、おめでとうございます。 旧年中はこれまで以上に多くの方々に当ブログへお越しいただき、感謝しております。 本年もまたご愛顧いただきますよう、心よりお願い申し上げます。 それでは今年もさっそく、始めたいと思います。 継続は力なり? …

あの事件からメディアの姿勢を考える

あの事件が大きくとりあげられた メディアの姿勢が問われている 情報は間違いも多く、古くなる 情報源がはっきりしているか 情報も量より質へ あの事件が大きくとりあげられた 今月、ちょっとした事件が巻き起こりました。ディー・エヌ・エー(DeNA)のキュ…

薬剤師の役割が大きく変わりつつある?

恒例の企画、第4弾 薬剤師たちがアツい 恒例の企画、第4弾 雑誌の紹介です。 毎年恒例となりました年初の企画、南山堂の月刊誌「薬局」2017年1月号の特集「Evidence Update 2017」です。 薬局 2017年 01 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 南山堂 発売日: 201…

働く人全ての意識が変わってほしい

母親の手記から 働く人々へのメッセージ 母親の手記から 大手広告会社電通の新入社員だった高橋まつりさんが自殺してから、今日で1年になるそうです。 高橋さんの母親が手記を寄せたことが、各社から報道されています。内容を個々に留めるため、そして社会…

ALSにメジコン?

質問 筋萎縮性側索硬化症(ALS)にメジコン(一般名デキスロトメトルファン)は効果があると聞いたのですが、本当ですか? ALSの情動調節障害に 情動調節障害とは ランダム化比較試験(Brooks, 2004年) *1 ランダム化比較試験(Pioro, 2010年) *3 DMqは効…

研究はひっそりと消えていく

どんな研究が中断されたのか? 後向きコホート研究(Kasenda, 2014年) *1 リクルート失敗が最大の原因 消えていった研究の数々 どんな研究が中断されたのか? 発表された2014年当時に読んで、おもしろそうなのでブログ記事にしようと思いながらも、そのまま…

ハチミツという甘い処方箋

質問 ハチミツって処方できるんですか? 咳にハチミツは有効 薬としてのハチミツ 咳にハチミツは有効 小児の咳にハチミツが効果があることが、いくつかの研究から明らかになっています。(主に2歳以上。1歳未満には乳児ボツリヌス症 *1 の危険があるため与…

誰にとって無益なのか?

相模原障害者殺傷事件からみえてくる世界 コントロール幻想がついに「死ぬ、死なせる」まで 緩和ケアから積極的安楽死までがひとつづきに 誰にとっての無益か 負の拡大解釈の連鎖 相模原障害者殺傷事件からみえてくる世界 2016年7月26日未明、相模原市の障…

「メタ分析の4つのバイアス」まとめ

4つのバイアス 出版バイアス 評価者バイアス 元論文バイアス ごちゃ混ぜバイアス メタ分析の論文をよむときに、確認しておきたいバイアスをまとめておきます。 尚、くわしくはこちらの「ワークブック」をご参照ください。 ステップアップEBM実践ワークブッ…

薬の数が多いという問題ではない

ポリファーマシーの対処はうまくいかない 大量の残薬が! 板挟みのケアマネージャー ポリファーマシーの対処はうまくいかない 雑誌の紹介です。 南山堂|月刊誌「治療」の2016年12月号はポリファーマシー特集。【ポリファーマシー できること,難しいこと,…

口唇ヘルペス予防にぬり薬は有効?

口唇ヘルペスの予防に抗ウイルス薬は必要? - 地域医療日誌 からもう少しつづけます。 ぬり薬で再発は防げるか? メタ分析(Chi, 2015年) *1 外用は効果がみられない ぬり薬で再発は防げるか? 繰り返す口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルスによる口唇炎)に…

口唇ヘルペスの予防に抗ウイルス薬は必要?

質問 またヘルペスができたのですが、抗ウイルス薬は飲んだ方がよいですか? 再発は防げるか? メタ分析(Chi, 2015年) *1 短期の予防は結論が一貫していない 長期予防の研究は少ない 再発は防げるか? 口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルスによる口唇炎)を…

歯磨きでインフルエンザが予防できる?

質問 歯磨きでインフルエンザが予防できる、という情報をネットで見ましたが、本当でしょうか? 怪しいネット情報 口腔ケアの研究がひとつあった ランダム化比較試験(Abe, 2006年) *1 半年間の口腔ケア半年間で1/10? 怪しいネット情報 調べたい疑問を整理…

少しぽっちゃりでもいいですか? BMIは20-25が理想的

これで体重論争に決着がついたのか? メタ分析(Global BMI Mortality Collaboration, 2016) *1 BMIは20-25が総死亡少ない これで体重論争に決着がついたのか? どのくらいの体重が適正なのか、これまでいくつもの研究が発表されてきました。 当ブログでも…

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