地域医療日誌

新しい医療のカタチ、考えます

5. 外からの脅威に関すること

診療所も変わった

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大によって、社会全体が大きく変革しようとしています。ひとつの時代が通り過ぎたようです。 医療の姿も大きく変貌しました。ここでは、診療所における診療の変化について、書いておきたいと思います。

長寿争いが招く不幸

厚生労働省が国内最高齢者を発表 国内最高齢は115歳 長寿争いが招く不幸 年齢差別的思考 厚生労働省が国内最高齢者を発表 先日、国内最高齢者を検索したところ、こんな情報が検索されました。 厚生労働省の報道発表資料です。 www.mhlw.go.jp おくやみの一文…

風疹対策、また年齢制限するの?

風疹、そして先天性風疹症候群が発生してしまう「感染症対策後進国」日本では、「すべての成人」を対象とした「風疹ワクチンの接種」が望まれます。

したくないことはしなくていい自由

したいことができる自由、したくないことはしなくてもいい自由、それが高齢者の幸せなのかもしれません。

運命を受け入れることは神の手医療の対極にある

運命を受け入れることは、よりよい医療を探し求めることの対極にあります。

施設高齢者、血圧をしっかり下げると総死亡1.8倍に

施設高齢者のうちで降圧薬2剤以上で収縮期血圧 130mmHg未満までしっかりと血圧を下げた人は、2年間での総死亡が1.8倍多くなっていました。

ブログは匿名のほうがいいですか?

ネットアンケートでは8割以上が匿名OK

インフルエンザの治癒証明は不要

2009年に厚生労働省、文部科学省はインフルエンザの治癒証明に意義はなく、求めないように事務連絡を行っています。

交換から贈与へ

医療や介護サービスも「交換モード」の傾向が強くなったために、癒し手が不在になりつつあるのかもしれません。

広告とは?― 改正医療法による医療広告ガイドラインから

改正医療法が施行予定 医療広告ガイドライン (仮称)が公開 広告規制の趣旨 広告の2要件 何人も規制される 学術論文や新聞記事は対象外 限定解除の要件 情報提供というよりは、単にぼくの情報整理と備忘録です。以前の記事 医療法一部改正―広告規制の見直…

助成金バイアスについて

メタ分析(Lundh, 2017年) *1 スポンサーに3割増有利な結果が出る 研究の質では評価できていない 以前取り上げた「助成金バイアス」について、2017年のコクランメタ分析が発表されていますので、ついでに確認しておきましょう。 このメタ分析が行われる背…

スポンサーの意向は研究結果に反映される(助成金バイアス)

新薬から患者予測急増までのシナリオ メタ分析(Killin, 2014年) *1 資金提供群で効果が大きい傾向 助成金バイアス 認知症の話題、もう少しつづきます。 新薬から患者予測急増までのシナリオ アリセプト(ドネペジル)の発売で認知症が多くなったのではない…

低炭水化物スコアとぽっちゃりについて

以前の記事、それでも日本人だけは大丈夫? - 地域医療日誌にコメントをいただきました。ぼくの記事を読んでいただき、さらにコメントまでいただけるなんて、とても嬉しいです。ありがとうございます。 低炭水化物スコアで比べている ぽっちゃりとはどんな様…

認知症は本当に増えているのか?

認知症は高齢者の15%? - 地域医療日誌 につづきます。 フラミンガムから コホート研究(Satizabal, 2016年) *1 年齢調整では認知症は少なくなっていた フラミンガムから 米国の有名なコホート研究 Framingham Heart Study(1948年から調査が開始され、現在…

幹線道路の近くに住む人は認知症が多かった

交通量と認知症の関係 コホート研究(Chen, 2017年) *1 幹線道路から50m未満で認知症が7%多い 少し前に「幹線道路沿いに居住で認知症リスクが高まる」という記事が掲載されていました。 認知症の発症と自動車の関係を示唆するものでしょうか? 論文を確認し…

元論文をたどってみよう

出典を明示せよ 元論文をさがせ #元論文 コーヒーと寿命 幹線道路沿いに居住で認知症リスク 出典を明示せよ 医療情報の信頼性をはかるチェックリストについて、以前ご紹介したことがありますが、確認しておきましょう。 具体的な研究の結果であることが出典…

アルカリイオン水はがんに効きますか?

質問 アルカリイオン水でがんが治りますか? アルカリイオン水のサイトは全滅 たったひとつの論文 システマティックレビュー(2016年, Fenton) *1 該当論文なし アルカリイオン水のサイトは全滅 がんの代替療法、巷ではよく話題になっているテーマでしょう…

7年猶予で本当にいいですか?

無益性の拡大解釈のゆくえ - 地域医療日誌 につづきます。 ブラックな医療業界 過重労働を政府が追認 応召義務とは 医師は例外に 医療業界は努力が足りない 医療現場の過重労働と無益性の拡大解釈 ブラックな医療業界 すでに限界に達している医療現場。これ…

スマホは睡眠に影響しますか?

スマホ依存ポスターが議論に メタ分析(Carter, 2016年) *1 スマホで睡眠の量も質も低下 結果の解釈には注意が必要 研究が追いついてない スマホ依存ポスターが議論に 日本小児科医会と日本医師会が発表した「スマートフォンを使うと学力が低下する」という…

無益性の拡大解釈のゆくえ

地殻変動がはじまっている 終末期の蘇生中止 無益性の拡大解釈が拡がる懸念 すべり坂 無益性の定義 いろいろと取りかかっている他の仕事に気をとられ、久しぶりにブログに戻ってきました。(ストック記事の予約投稿でブログは定期配信されています。) 地殻…

どこからが広告で、どこからが誇大広告なのか?

医薬品等の広告規制に違反する? - 地域医療日誌 のつづき記事です。 広告の3要件 誇大な表現? 広告の3要件 ところで、法的には「広告」とはどのようなものと定義されているのでしょうか? 「薬事法における医薬品等の広告の該当性について」(平成10年…

医薬品等の広告規制に違反する?

NHK謝罪文からわかること - 地域医療日誌 睡眠薬で血糖値が下がる? - 地域医療日誌 のつづき記事です。 医薬品医療機器等法 誇大広告等 解説PDFから 医薬品等適正広告基準 睡眠薬(またはオレキシン受容体拮抗薬)を服用すると血糖値が下がる、という科学的…

NHK謝罪文からわかること

厚労省は口頭注意 NHK謝罪文 謝罪文からわかる問題点の要約 厚労省は口頭注意 NHK総合で2017年2月22日(水)午後7時30分から放送された番組「ガッテン!」の「最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎 」。放送後、専門家や学会から内容に問題があるとの抗…

研究費をもらうといい結果が出やすいというのは本当ですか?

理想と現実 横断研究(Ahn, 2017年) *1 経済的支援があると3.6倍いい結果が出やすい 読者としてどうするか? 理想と現実 臨床研究とは特定の企業の利益を目的としたものではなく、あくまでも公平に行われているものと信じたいです。しかし、現実はそうでは…

読者との距離感を意識する(アンダーライン)

WELQの一件から またも朝日に タダより安いものはない? タッチポイントをふやすなら距離感を考える WELQの一件から 医療情報に関するブログやウェブマガジンなどを運営しているぼくにとって、昨年のあの一件の報道はちょっとした事件でした。 そのことにつ…

仕事のストレスと自殺の関係

働く人全ての意識が変わってほしい - 地域医療日誌 につづきます。 労働時間の管理でいいのか メタ分析(Loerbroks, 2016年) *1 労働時間ではわからない自殺リスク 労働時間の管理でいいのか 過重労働が問題になっています。もちろん、前提として長過ぎる労…

あの事件からメディアの姿勢を考える

あの事件が大きくとりあげられた メディアの姿勢が問われている 情報は間違いも多く、古くなる 情報源がはっきりしているか 情報も量より質へ あの事件が大きくとりあげられた 今月、ちょっとした事件が巻き起こりました。ディー・エヌ・エー(DeNA)のキュ…

働く人全ての意識が変わってほしい

母親の手記から 働く人々へのメッセージ 母親の手記から 大手広告会社電通の新入社員だった高橋まつりさんが自殺してから、今日で1年になるそうです。 高橋さんの母親が手記を寄せたことが、各社から報道されています。内容を個々に留めるため、そして社会…

研究はひっそりと消えていく

どんな研究が中断されたのか? 後向きコホート研究(Kasenda, 2014年) *1 リクルート失敗が最大の原因 消えていった研究の数々 どんな研究が中断されたのか? 発表された2014年当時に読んで、おもしろそうなのでブログ記事にしようと思いながらも、そのまま…

誰にとって無益なのか?

相模原障害者殺傷事件からみえてくる世界 コントロール幻想がついに「死ぬ、死なせる」まで 緩和ケアから積極的安楽死までがひとつづきに 誰にとっての無益か 負の拡大解釈の連鎖 相模原障害者殺傷事件からみえてくる世界 2016年7月26日未明、相模原市の障…

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