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過敏性腸症候群にはペパーミントオイル?

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 追跡調査です。過去記事はこちら。

www.bycomet.com

 このメタ分析では、過敏性腸症候群に対して食物繊維(12研究, n=591)、鎮痙剤(22研究, n=1778)、ペパーミントオイル(4研究, n=392)などの効果が検討されており、ペパーミントオイルでは症状持続をアウトカムとした相対危険が0.43(95%信頼区間0.32 to 0.59)とかなり良かった、という印象でした。

 あらためて検索してみると、2014年に新しいメタ分析が出ていましたので、確認しておきましょう。

メタ分析(Khanna, 2014) *1

P▶ 活動期の過敏性腸症候群の患者に
E▶ 2週間以上ペパーミントオイルの腸溶カプセルを投与すると
C▶ プラセボカプセルに比べて 
O▶ 全般的な過敏性腸症候群症状は改善するか、腹痛は改善するか
T▶ 治療、ランダム化比較試験のメタ分析

《結果》※※※
9のランダム化比較試験(二重盲検、P=726人)の結果を統合。

全般的な過敏性腸症候群症状の改善(5研究、P=392人)
E群 69%、C群 31%、相対危険 2.23(95%信頼区間1.78-2.81)
2~12週での治療必要数=3
異質性なし(w2=2.91, df=4, P=0.57, I2=0%)

腹痛の改善(5研究、P=357人)
E群 57%、C群 27%、相対危険 2.14(95%信頼区間 1.64-2.79)
2~8週での治療必要数=4
異質性なし(w2=2.55, df=4, P=0.64, I2=0%)

 

NNT 3~4という驚きの効果

 未出版データが含まれていないという弱点はありますが、情報検索もおおむね網羅的になされており、メタ分析で採用された研究の質も悪くはありません。

 こうしたメタ分析で、3~4人治療すると1人症状改善がみられる、という結果は驚きの好成績といえるでしょう。

 

有害事象は?

 有害事象については、どうでしょうか?2次アウトカムとなっています。

The adverse events included: heartburn, dry mouth, belching, peppermint taste, peppermint smell, rash, dizziness, headache, increased appetite, and a cold perianal sensation.

少なくとも1つの有害事象(7研究、P=474人)
E群 21%、C群 13%、相対危険1.73(95%信頼区間 1.27-2.36)

 

 プラセボに比べて有害事象が1.73倍多いとはいえ、あまり重篤な有害事象ではなかったようです。

 十分試してみる価値のありそうな結果と言えそうです。

 

過敏性腸症候群にはペパーミントオイル?

  • 2週間以上の腸溶カプセル内服で全般的な過敏性腸症候群症状や腹痛が改善が期待できる。
  • プラセボに比べて有害事象は多いが、重篤なものはない。

 

*1:Khanna R, MacDonald JK, Levesque BG. Peppermint oil for the treatment of irritable bowel syndrome: a systematic review and meta-analysis. J Clin Gastroenterol. 2014 Jul;48(6):505-12. doi: 10.1097/MCG.0b013e3182a88357. Review. PubMed PMID: 24100754.

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