地域医療日誌

新しい医療のカタチ、考えます

あさがくるまえに


秦 基博/朝が来る前に-Avant l’aube- (Réparer les vivants Ver.) 映画『あさがくるまえに』オフィシャルイメージソング

 

 2017年9月から日本で公開されているフランス映画「あさがくるまえに」のご紹介です。

 2003年にフランスで出版されて大反響を呼んだベストセラー小説を、2016年に映画化された作品。

 秦基博さんのオフィシャルイメージソングの映像に誘われるように、封切り初日初回に映画館へ足を運んでいました。

 

鮮やかな風景とストーリーが対照的 

 若者が夜にサーフィンへ出かける鮮やかなシーンは、生々しくリアルに描写されていくその後のストーリー展開とは対照的なものであるからこそ、印象に残ります。

 脳死から臓器移植へ。ドナーとレシピエントそしてその家族の周辺を淡々と描きながら、作品はぼくらに問いかけてきます。

 これが移植の現実だ、と。

 


9.16 (土) 公開[あさがくるまえに]予告編ロングバージョン

 

 ドキュメンタリーのような静かなタッチは、フランス映画の特徴なのでしょうか、それともカテル・キレヴェレ監督の持ち味なのでしょうか。

 感動を煽るようなしかけもなく、手術の場面も目を背けずに描いており、好感がもてる作品です。

 

 ついつい医療者目線で細部が気になってしまい、感情移入しにくくなるという医療モノ共通の課題は克服できませんでした。(たぶんこの気持ちは、医療者にはわかってもらえると思いますが・・・。)

 

 移植医療に興味がある方には、ぜひおすすめします。

 

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