地域医療日誌

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骨粗鬆症は内服より注射のほうがよいですか?

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 高齢女性でも半年に1回の注射でいいですか? - 地域医療日誌 さらにもう少しつづきます。

 

内服との比較 

 デノスマブについて、また新しいメタ分析が発表されていました。ホットな話題ですね。論文をみておきましょう。

メタ分析(Beaudoin, 2016年) *1

研究の概要

 骨粗鬆症のある成人がデノスマブの注射を受けると、ほかの治療に比べて骨折(椎体、大腿骨頸部、その他の部位)、有害事象(すべて、有害事象による脱落、死亡)は少ないか、を検討したランダム化比較試験のメタ分析。

 

主な結果

 閉経後女性を対象とした9研究(4890人)の結果を統合。デノスマブは多くの研究で6か月毎の注射。追跡期間は12-24か月。多くの研究では対照群はビスフォスフォネートであった。

 骨折はデノスマブ群で 99/2445人、対照群で 71/2157人、リスク比 1.15(95%信頼区間 0.84, 1.58)とデノスマブ群でやや多い傾向であった。

 有害事象はデノスマブ群で 1845/2528人、対照群で 1595/2238人、リスク比 0.99(95%信頼区間 0.96, 1.02)とほぼ同等であった。

 

骨折はむしろ15%多い傾向

 ビスフォスフォネートなどの他の内服治療と比べると、骨折予防効果はやや劣る、という結果でした。

 それでも、半年に1回だけ注射すればよいだけ、という手軽さにはメリットがあるでしょうから、選択肢のひとつにはなるでしょうか。

 

 以前紹介した日本人女性の研究はプラセボとの比較であったため、このメタ分析には含まれていませんでした。

 デノスマブの効果や多剤との比較については、今後も注視していきたいと思います。

 

*1:Beaudoin C, Jean S, Bessette L, Ste-Marie LG, Moore L, Brown JP. Denosumab compared to other treatments to prevent or treat osteoporosis in individuals at risk of fracture: a systematic review and meta-analysis. Osteoporos Int. 2016 Sep;27(9):2835-44. doi: 10.1007/s00198-016-3607-6. Epub 2016 Apr 27. PubMed PMID: 27120345.

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