地域医療日誌

新しい医療のカタチ、考えます

医者を選ぶための5つのポイント

 

 覚え書きです。

 癒しについて考えています。まだ頭の中がまとまっていませんが、秋に向けて少しずつ整理していきたいと思います。それまでは断片的な散文を書いてしまうかもしれません。

 バーナード・ラウンさんの著書を読み進めています。医者であるぼくにとって、日常の診療を厳しく指南されているようで、身につまされるような思いになります。

 

医者の選び方 

 印象的な部分がいくつもありますが、今回は「医師の選び方」について、書かれた部分を紹介しておきます。

 もちろん患者にとっては医者を選ぶ指針となるでしょうが、医者にとっては選ばれるための指針、ということになるでしょう。要点を一部抜粋してみます。

  • 時間を守ろうとする気持ちは、基本的に相手に対する敬意のあらわれだ。患者の時間を守ることは、癒しのパートナーシップを築くのに必要な重要な指標である。いつも遅れる医師は、管理能力がいいかげんで、計画がずさん、予約の取りすぎ、他人の時間に不当に無関心だということである。
  • 問診のときに電話で中座するような医師も用心したほうがよい。
  • 重要な点は、医師が患者の言うことに進んで耳を傾けることができるかどうかである。患者が言ったことを医師がもう一度くり返したり要約したりすれば、その医師はよく訓練されたよい聞き手である。
  • 患者の職業など主要な社会的活動について質問し、
  • 診察のときに、眼底を調べ、足の動脈の脈拍まで調べ、
  • まちがいを犯したときに、ごまかさずにはっきりと認める姿勢
  • 医師が過剰な医療を控え、患者を複数の専門医にたらい回しにせず、自分の知識の限界を進んで認めていけば、その医師には高得点をつけてよい。皮膚科、婦人科、神経科、眼科、整形外科、泌尿器科などの病気は、それぞれの専門医にかかるのがよい。

 

  ぼくの業界では語り尽くされたようなことですが、時間を守るとか、基本的なことができないうちは、それ以上何も言えません。

 予約時間を守ることは当然のことですし、電話はつながないようにしてもらえばいいだけですし、眼底についてはバーナード・ラウンさんは循環器科の医者ですから、ていねいな診察の象徴として具体例を出したこともあるでしょう。(眼底を見ている循環器科の医者も少ないかと思いますが。)

 しっかりやりたいと思います。

 

医者を選ぶための5つのポイント

 流行のスタイルでまとめてみました。ラウン流、医者選びのための5つのポイントです。

  • 予約時間は守られているか?
  • 診察途中で医者が中座することがないか?
  • 話をよく聞いてもらえるか?
  • 仕事やふだんの生活について聞かれるか?
  • 診察はていねいで時間をかけているか?

 まとめるとこんなところでしょうか。

 

 今回紹介した本はこちら。翻訳本上下巻の下巻にあたります。

医師はなぜ治せないのか

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