地域医療日誌

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地域医療日誌

変化しつづける地域でともに悩み、考える医療

喘息には家でパルスオキシメーターを使うべきですか?

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質問

 喘息と診断されたのですが、家でパルスオキシメーターを使ったほうがよいですか?

 

 自宅での喘息の管理にパルスオキシメーターが使えないか、と考える人が(医療従事者を含めて)いるようです。

 パルスオキシメーターとは、指にはさんで酸素飽和度を測定する、最近ではおなじみとなってきた簡単な医療機器です。

 酸素飽和度をみて、重症度を判断したり、治療や受診の参考にしたいということでしょう。

 

 簡単な検査なのだからやれるならやったら、という意見もあるかもしれません。しかし、いかなる検査であっても、その診断的意義(検査特性や効果、さらには費用対効果など)を検討する必要があります。

 パルスオキシメーターについては検討されているでしょうか? 調べてみました。

 2015年にコクランのシステマティックレビューがありましたので、確認しておきましょう。

システマティックレビュー(Welsh, 2015年) *1

研究の概要

 すでに喘息と診断された小児または成人が、自宅でパルスオキシメーターを利用してアクションプラン(PAAP *2 )を実行すると、パルスオキシメーターなしでPAAPを実行するのに比べて、入院、集中治療室入院、死亡は少ないか、を検討したランダム化比較試験のメタ分析。

 

主な結果

 適切な研究はひとつも見つからなかった。

 

該当研究なし

 採用基準を満たす質の高い研究はひとつもなかったということです。

 著者のコメントはこのようになっています。

We found no reliable data to support the use of pulse oximeters by patients to monitor their own oxygen saturation levels when they are experiencing an asthma attack. People should not use a pulse oximeter without seeking the advice of a qualified healthcare professional.

 

 今のところ適切な専門家のアドバイスなしに、パルスオキシメーターを使ってはならない、という説明になっています。

 

 新しいデバイスが開発されたからといって、効果が検証されていないものに安易に飛びつかないようにしたいものです。

 

*1:Welsh EJ, Carr R. Pulse oximeters to self monitor oxygen saturation levels as part of a personalised asthma action plan for people with asthma. Cochrane Database Syst Rev. 2015 Sep 27;(9):CD011584. doi: 10.1002/14651858.CD011584.pub2. Review. PubMed PMID: 26410043.

*2:personalised asthma action plan

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