地域医療日誌

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地域医療日誌

変化しつづける地域でともに悩み、考える医療

末梢動脈疾患にはやはりプレタールがいいですか?

3. 診断や治療についての疑問
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 末梢動脈疾患にプロスタノイドはどうですか? - 地域医療日誌 につづきます。 

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プレタールで歩行距離はのびるか

 つづいて、シロスタゾール(商品名 プレタールなど)についてみていきましょう。 

メタ分析(Bedenis, 2014年) *1

研究の概要

 間欠性跛行のある末梢動脈疾患(PAD)と診断された人がシロスタゾールを服用すると、プラセボまたは他の抗血小板薬に比べて、最初に痛みが出るまでの歩行距離(ICD *2 )は長くなるか、を検討した二重盲検ランダム化比較試験のメタ分析。

 

主な結果

 15のランダム化比較試験(3,718人が対象、治療期間は6-26週間)が該当。研究の質は全般的に低い。

 シロスタゾール 100mg1日2回服用(6研究、1533人)では、プラセボに比べてICDは平均差 31.41m(95%信頼区間 22.38, 40.45)とシロスタゾールで長くなっていた。

 シロスタゾール 50mg1日2回服用(2研究、602人)では、プラセボに比べてICDは平均差 19.89m(95%信頼区間 9.44, 30.34)と長くなっていた。

 

 この結果からは、最初に痛みが出るまでの歩行距離という指標でみると、かなり改善が期待されるように思えます。

 

 総死亡や心血管死亡については、情報量が不十分となっています。

 有害事象については、頭痛、下痢などの排便障害、めまい、動悸などは軒並み2~4倍と多くなっているようです。

There was no association between treatment type and all-cause mortality for any of the treatment comparisons, but there were very few events, and therefore larger, adequately powered studies will be needed to assess if there is a relationship. Only one study evaluated individual cardiovascular events, and from this study there is no clear evidence of a difference between any of the treatment groups and risk of myocardial infarction or stroke. We evaluated adverse side effects, and in general cilostazol was associated with a higher odds of headache, diarrhoea, abnormal stool, dizziness and palpitations. 

 

 有害事象さえみられなければ、シロスタゾールは治療の有用な選択肢のひとつとなりうるでしょう。

 

 もう少しつづきます。

*1:Bedenis R, Stewart M, Cleanthis M, Robless P, Mikhailidis DP, Stansby G. Cilostazol for intermittent claudication. Cochrane Database Syst Rev. 2014 Oct 31;(10):CD003748. doi: 10.1002/14651858.CD003748.pub4. Review. PubMed PMID: 25358850.

*2:initial claudication distance - the distance walked on a treadmill before the onset of calf pain

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