地域医療編集室、新企画はじまる
オンラインコミュニティ「地域医療編集室」では、今月から新しい取り組み「映画の中の医療」が始まりました。
映画の中に描かれる医療を取り上げて、オンラインで話し合おうという企画です。オンライン版 cinemeducation *1*2 とでも言っておきましょうか。
興味のある方は、ぜひご参画ください。
医療で救われる?
ある映画を取り上げて議論がはじまったのですが、そういえば以前から気になっていることがあります。
映画やテレビドラマなどで描かれる医療は、医療によって助かる、救われる患者がテーマとして取り上げられることが多いように思います。
さらには、難しい病気を診断できるクイズ番組や神の手のような医師に助けられるドキュメンタリー。
医療は神の手ではない、現実は違うのに、と感じることもあります。
神の手探しばかりが注目される
視聴率がとれるからと、現実離れした理想的な医療の一面だけがクローズアップされてしまうのでしょうか。
たしかに命を救う姿は勇ましく、まさに英雄なんでしょうけど。
どこかにスーパードクターがいるはず、と探し求める風潮を生みだしてしまっている側面は否定できないでしょう。
それは医療にとって、あまりいいことではないように思えます。
孤高の人々に注目したい
病気にかかりながら、治らないことを受け入れる患者がいます。
苦しみに耐え、人に迷惑をかけたくないと耐えしのぶ患者がいます。
治療は受けなくていい、と運命を受け入れる患者がいます。
医療にかからない人がいます。
こうした人に出会うと、生き様といいますか、スケールの大きさにただただ感銘をうけます。ぼくはこのような人生を生き抜くことができるだろうか、と呆然と立ちすくむのです。
運命を受け入れることは、よりよい医療を探し求めることの対極にあります。
孤高の人々は、あまり表に出てこないものです。まだ世に知られてない孤高な人々について、もっと知ることができないでしょうか。
閉塞した医療をアップデートするためには、これこそやらなければならないことではないだろうか、そう感じたところです。
新しい活動、考えていきたいです。一緒にやりたい方、募集しています。